6年目の終わりに。

「こんな店でも結構お客さん来るし。」

おいおい、ちょっと待ってくださーい!

一瞬頭がフリーズ。

しかし切り替えて「そうですね、ありがたいですよね」と返す。

それはどういう意味なのか。

こんなへんぴな場所だから?と信じたい。

最近は少なくなりましたが、悪気はないのでしょうけどこういう言葉、良く言われるんです。

「道楽でやってるの?」

いや、本気なんですけど。。

「もう辞めて先のこと考えた方がいいんじゃない?」

思いついたらつい口から出てしまう言葉、よく投げられます。

確かに我々の店は、最初はお客さんの来なくて気を落として帰る日もあったし

お金がなくて追い詰められて塞ぎ込み、もう辞めてしまたいと思えど

お客様の喜んでくれる顔が思い浮かび何とか踏みとどまり。

そんなのしょっちゅうですが

そんな姿、見せられないでしょ。

そんな話、聞きたくないでしょ。

そんな店、誰も行きたくないですよね。ドン引かれます。

そんなこんなで6年が経ちました。

最初はたった一人のお客さんから、そのお客さんが更にお客さんを呼び

そんな途方もない日々を積み重ねて今に至ります。

「なんだコイツ」という不審な目も

コーヒーを飲めば目の輝きが変わる。

口で何か語るより、コツコツを積み上げて見てもらう。

続けることを続ける。

それが私のやり方です。

本当に、甘く見られてしまう要素が沢山あるのかもしれないけど

必死に考えてもがいたり、苦しんだりする姿は陰ですればよくて

緩く心地良い空間を作り、個々のお客様に沿ったサービスをすることで

それを喜んで貰えれば、幸せな気持ちになります。

ちなみに私は口が達者ではないので、気の利いた言葉は出ませんが

その点は妻に助けられています。

彼女はユーモアに溢れ、彼女とお客さんの会話を聞いているのは凄く楽しい。

勿論、彼女も陰で泣いていますがw

ちなみに彼女は上記のような言葉は投げられないのですよね。

私が頼りなく見えすぎているのか、、、

童顔だし、、、

それもこれもバランスでしょうか。

しかしながら、そんなスタンスを見せているから

「こんな店でも続けていられるんだから、私もできる」

そう思わせてしまうのか。

飲食店、色々開店してますが

そのうち35%が1年以内に閉店するとか

開店から3年で7割が閉店するというデータがあることはご存知でしょうか。

家庭で別にしっかりとした稼ぎがあり、その上でやるのなら良いと思いますが

そんなに甘いもんじゃないです。

さあ、明日から7年目のスタートです。

このエントリーをはてなブックマークに追加